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トキンクラブ

ごちゃごちゃいわず手を動かせ!

「段取り力」から学べるホントのこと

段取り、って一般的な意味は、物事を(上手く)運ぶための順序のことで、 たいてい事前に手順を整えておく、みたいな意味でしょう。

それって《当たり前》なことで、多かれ少なかれ誰でもやっているし、 上手い下手もあるし、順序なんて千差万別、融通無碍、結果上手く行けば万事OKなわけで、 つまるところ、成功談をかき集めてきて成功ポイントを指摘するだけで「これが段取り力なんです!」 と言い切っちゃた本。

5章のうち1, 2章は成功話の紹介で、初めて聞く話などは普通におもしろいです。 特にスピードスケートの清水宏保選手の「筋肉はずるくて賢い」の下りは、本人のクレバーさや志の高さのレベルが果てしなくて もしかするとこの話に出会えただけで十分元が取れたと思わせるほどの示唆に富んだもので、感謝しています。

でもそれは段取り力と関係があるかというと、あまり思わない。まあ、成功者の話はなんでも面白いものだから。

3章では、ケース別と書かれて5つ例を上げているが、それらは実は著者の今までの書籍を 簡略化して紹介したものに過ぎない。例えばコミュニケーションの「段取り力」として「偏愛マップ」を上げ、 仕事の「段取り力」として、1日を90分のブロックで区切り、3色に分類する等、すでに別にまとめた本がある。

著者が仕事を行う上で有用だったもの(というか商売ネタ)を羅列している。

でもしてよいのだ。物事がうまく運んだ手法なんだから。

4章になって「段取り力」の定義をしようとしていますが、とっ散らかってる。というか、 抽象的過ぎてよく分からなかった。私が理解したところは

「うまいことやれば、物事うまくいく」

みたいな、そりゃそうだよねー、としかいえない結論だった。

5章では「段取り力」を付けるために具体的なヒントが書かれているが、 よくあるノウハウ集と変わらない。

つまり、本書は著名人、有名企業の成功話とすでに出版されているに「齋藤孝」本のエキスを詰め直したものです。 新規性があるか、といえばおそらくない。 なので、自己啓発、ノウハウ本をよく読んでいる方は改めて読む必要はない。

そしてこの本で学べたことは、このような本でも一度有名になってしまえば、 この程度の本でも出版できるので、お前ら本売りたかったら知名度を上げろ、 そうすれば何でも出版できるぞ、という身も蓋もない下世話な話でした。

いやーそれでも清水宏保の話は面白かった。出典元の『ターザン』2003年5月28日号読みたい。

段取り力

段取り力

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